2013年1月8日火曜日

平成24年度学校だより 1月

   ≪新年明けましておめでとうございます≫
 保護者の皆様、地域の皆様におかれましては御家族お揃いで新年を迎えられたことと存じます。旧年中は本校の教育活動推進に多大なる御理解・御協力を賜り厚く御礼申し上げます。名田庄小学校職員一同、子どもの健やかな成長を願って教育に邁進していきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 

≪子どもはみんな可能性を秘めている≫
 授業をしているある学年の教室へ行きますと、新しい勉強内容での課題が出されていました。その時、1人の子は「そんなん僕、分からんし。」また別の子も「こんなのできんわー。」との声が上がりました。先生はすかさず、「質問されていることに線を引いて。分かっていることに線を引いて。」「考えないで最初からあきらめたらだめです。」と、課題と向き合わせます。反対にじっと考え、前に教えてもらった内容を、ノートで調べ直す子もいます。

大人も子どもも同じで、出来ない体験や失敗して笑われた等の積み重ねから「自分は勉強ができないからダメなんだあ」、「何をやってもうまくいかない。自分はダメだなあ。」等、自分を否定し将来を悲観し、落ち込んでしまいます。そんな状況にさせてしまったとしたら、それは周りの大人の責任であると思っています。周りはよく出来る子と見ていても、周囲の期待にこたえられない自分自身の力の無さに悩み、つらい状況の中で無理している子もいると想像します。自分を否定する余り本来持っている自分のよさを見失ってしまいます。 
人と競争も必要ですが、他との比較だけでは子どもは育たない。
結果もあるけど、がんばった事実を認めてもらいたいだけです。
 どんな局面においても、その子の持つ良さや個性を積極的に評価し、自信と勇気を培い「やる気」を育むために支援していくことこそが、まさに教育の仕事であり大人の責任であると思っています。全盲の日本人ピアニスト辻井伸行さんが、国際ピアノコンクールで優勝し、世界の多くの人々に驚きと感動を与えたことは、あまりにも有名な話です。伸行さんの母親は、後日談として「我が子が目が見えないと知った時は、大変悩んだ。しかし、この子が幸せに暮らしていくためには、1つでも自信をもてることを身につけてほしいと思い育ててきた。」と話をしておられました。子どもの個性を生かし、自信と勇気を培っていくことが「これからを生きる力」に繋がることを示唆くださっていると思います。

どんな小さなことでも努力して出来るようになることは素晴らしい体験であり、生きる力への学習です。毎日の小さな成功体験を積み重ねることによって自分を好きになり、将来に希望をもって着実に歩き始めます。子どもはみんな「可能性を秘めている」ので、やってみようと前に歩き出そうとする意志力を強く育ててやるのが学校であり、親であると思います。子どもの可能性を信じ励まし続けることが何よりも大切であると思います。そして、保護者の皆様としっかり連携していけば、その教育効果は大きなものとなると信じています。共に連携して子どもを育てていきましょう。